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セットウ&コヤスケ



石屋道具について、ポツポツと紹介していきます。
写真では機械で直方体に切った石を使っていますが、電動工具や切削機がない時代の石屋さんは、ゴツゴツした粗石の状態から、全くの手作業で製品を作っていました。平らな面を一面作るために、多くの時間と労力をかけていたんですねぇ。

現代では様々な便利な道具を使いますが、彫刻品の作成や据付現場でのちょっとした加工など、昔ながらの道具が活躍する場はなくならないようです。

モデルを務めてくれたT君に感謝します。


セットウ&コヤスケ
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石を加工する場合、まず持ち出すのがこの二つです。
荒取りをする、コヤスケをかける、と言います。

セットウは石屋が使う鎚、コヤスケはその補助具といったところでしょうか。

一度にたくさんハツリたいとき(ハツる=削り取る)や真っ二つに割りたいときには、ゲンノウとよばれるものを用います。
セットウを、より大きく重くした道具で、両手で持って振り下ろします。
杭打ちや家屋解体現場などで使う、カケヤのようなものです。

慣れないうちは、コヤスケの頭にセットウの芯がなかなか当たりませんので、思ったようにハツることが出来ません。
次項に紹介予定のノミ(鑿)同様、数をこなして体で覚えるしかないですね。
by himaru73 | 2007-06-04 17:03 | 石屋道具

日常の出来事あれこれ。  ときどき「石」。


by himaru73