聖観音立像Ⅷ
2007年 08月 25日
右脇、左手の肘下、足の両側に穴掘り機で掘った穴をきれいにする作業です。
穴をあけました、という風に見えてはいけません。あくまで自然に、ここは布が体から離れている部分なんですよ、という具合に見せなければいけません。
体の線がきちんと出るようにそこかしこに穴を掘るのは観音像の特徴ですね。
右手は衣を掴んでいてもいいし、写真のように手首にひっかけて掌を見せていても、どちらでもOKです。
左手は蓮華のつぼみをもっているのですが、こちらも持ち方は自由。
わしづかみしているよりは、指をしならせるなどして優雅に持っているほうが見栄えが良いです。
優雅に見せようとすると手の角度をどうするかなどの悩みは増し、しかも指が飛び出した形になってしまうので作成中に捥げてしまうおそれが生じますが、多少のリスクは覚悟でなるべく優美に、とは常に思うことです。
髪型も決定しました。いくつかパターンがあるようですが、どれを選択するかという決まりは特にありません。
オリジナルでも良いのですが、資料に載っているいくつかのパターンを試したなかで、自分で気に入ったのを毎回採用しています。