沈黙の春 ―レイチェル・カーソン―

”複雑な形の自然石が積み重なってできた石垣から、一個ないし数個の石を引き抜いたらどうなるか。影響はたちまち全体におよび、石垣そのものの大規模な崩壊をおこすにちがいない”
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表題の書、文庫本の解説からの引用です。

ご存じかと思いますが、除草剤や殺虫剤などの化学薬品が人体を含む自然破壊を引き起こしているという警告の書です。

化学物質の濫用によるとてつもなく恐ろしい自然破壊の様子が詳細なデータと共に本文で繰り返し述べられており、環境問題に大きな関心を抱かざるを得ない現在、一度は読んでおくべき本だと思いました。

害虫とみなしたある種属のみ殲滅させることは、食物連鎖を断ち切り自然淘汰を阻害し、全体のバランスを崩すことに他ならないという、冒頭の引用文に共感を覚えます。
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石積みに法則が存在するように、自然界にもバランスを保つための法則が存在しているはずなんです。
”複雑な形の自然石”の一員であるはずの人間が、傲慢にも他の石を引き抜いていったらとんでもないことになるということです。

”石”とあれば敏感に反応してしまうので、1点に絞った形になりましたが、他にもいろいろ考えさせられることがありました(-.-)


Commented by ゆったり人 at 2009-09-21 08:28 x
おはようございます。
某有名除草剤は、飲んでも大丈夫という宣伝をするようですが、実際本当かいなって思います。
自然の石組みは相当にもろくなっている、と思わざる得ないですよね...
5年後、10年後という短かい将来でも不安です。
Commented by g-san1101 at 2009-09-21 09:44
沈黙の春は思ったより難しく書かれていないので、子ども世代にも読んでほしいと思える1冊です。
自然の石組みは今どんな状況なのでしょうかね。
Commented by himaru73 at 2009-09-21 19:56
to ゆったり人さん
科学万能社会が、天に唾する行為を知らず知らずのうちに行っているという気がしてます。
自然回帰、というかそれ以前に現状の自然をもう一度よく見直しては?と思いますね。
Commented by himaru73 at 2009-09-21 20:00
to g-san1101さん
かなり以前から気になっていた書ではありますが、エンターテインメントに流れてしまい、ここに至るまで手に取る機会がありませんでした(>_<)

自然の石組み、もう少し猶予があるのかいつ瓦解してもおかしくない状況なのか…神のみぞ知るってとこでしょうか^^;
Commented by ぼの子 at 2009-09-22 00:11 x
そうですよね~!
世界はひとつに繋がってるんですもんね!
しかし、世界を石垣に例えるとは…!Σ(゚д゚;)
Commented by himaru73 at 2009-09-22 22:36
to ぼの子さん
本文は同じようなことを繰り返し述べられているだけなので終盤には退屈を禁じ得ませんでしたが、解説が出色でした。
「石垣」と出てきたので興味深く何度か読み返したところ、なるほど、と思わせるような例えでしたので、その一点に絞って述べてみました^^
Commented by lemgmnsc-bara at 2009-09-29 22:35
ご無沙汰の上に遅コメですみません。
『沈黙の春』お読みになったんですね。私は環境とは関係ない別の資格の試験勉強に追われていて、しばらく、環境の話はノーケアでした。次回の試験は11月ですので、折を見て読んでみたいと思います。自然界の構造を石垣にたとえた部分にフォーカスしているところがひまる。さんならではですな^^。
Commented by himaru73 at 2009-09-30 16:03
to 黄昏ラガーマンさん
全く知らない薬品名やいろんな数字が出てきて、文庫本380ページはちょっと骨が折れるかな?と読み始めたんですが、さにあらず。
似たような事例が並んでたり、繰り返しに近い表現がいくつもあったせか、細かいことを気にせず読み進むことができました。
ドーンと胸を突かれたような気がしたこと、そしてこの書は私が生まれた頃に書かれたということ、この2点はいつまでも心に残ると思います。

”複雑な形の自然石…”という解説のくだりを読んだ時、ハタと膝を打ちました。
こういう比喩が出来ると評論家になれるのか…(笑)
by himaru73 | 2009-09-20 20:11 | 石いろいろ | Comments(8)

日常の出来事あれこれ。  ときどき「石」。


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