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Oさんのこと vol.4

本をかたどったもの、現代彫刻風のもの、灯篭の替わりに愛犬愛猫などの彫刻品を墓前に据えたものなど、各地の霊園に行くと変わった様子の墓石を目にします

今回ご紹介する墓石は、形こそスタンダードな洋墓とよばれるものですが、素材が違うんです。
あ、いや、もちろん石には違いないのですが・・何ともユニークな墓石と言えるでしょう。
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墓石用の石というのは目が細かくてムラや瑕がないものが高級とされ、またそのような見た目プラス水をあまり吸わない硬い石が価値を持ちます。

実際、我家の墓石は6年余り前予算を削って少し軟らかめの石で建てたので、水分を吸収して内包し、当初の高級感ある色合いは面影もなくなり黒っぽく変色してしまいました。(専門家なのに何考えてたんでしょうね?)

色目は高級の条件を備えていたのですが、国産材は高価すぎるということで中国材に妥協したツケが回ってきたという次第です。
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それはともかく、写真の墓石、何とムラだらけなのです。本来は「使えねぇ」とばかりに廃棄されるはずのものを逆手にとって、
どうだ!この模様は!とばかりに開き直って展示会で発表したところ、何と買い手がついたらしいのです。

何でも元海軍士官という方が、見事(?)な模様を描き出していると絶賛してくれたそうです。
戦時下、鮮烈な思い出として残る青春のひと時を過ごした南洋の空と雲と海をイメージしていると。
なるほどそう言われればそのように見えます。

しかも、唯一無二のデザイン、同じものは存在しません

Oさん、味を占めて少しはこのようなタイプの墓石の売込みを行ったようですが、どんなムラが出るのかは運次第、話の持って行き方が難しくて、何基かの販売で終わってしまったようです。
by himaru73 | 2007-10-28 19:03 | 周りの人

日常の出来事あれこれ。  ときどき「石」。


by himaru73