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せり矢

見た目は小さくても、大きな石を割る道具です。
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ドリルで掘った穴に写真のような鉄製器具を差し込みます
差し込む向きを間違える(90度回転した状態)と、永久に割れません。
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穴の間隔が広すぎるとなかなか割れません。
逆に狭すぎると労力の無駄というものです。

下へ突き抜けるまで掘るのが理想ですが、対象となる石の大きさや石目によっては、半分ぐらいで済むこともあります。

石目を見間違えると、掘った穴の底から斜めに割れてしまうこともあるので、深いほうがより確実です。
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セットウ順に叩いていきます
大きな力は必要ありません。均等な力で叩くことが重要です。

少しずつの衝撃が、徐々に逃げ場を求めて、テッポウ穴の空洞へと向かいます。
楔が深く打ち込まれていくようなもので、やがて亀裂が走り、2つに割れます。
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山から切り出すとき、切削機に載らない大きさのとき、時間をかけてもいいからダイヤを節約したいとき・・・等に使います。

この原始的でシンプルな道具は、現代でも活躍の場が与えられています

※ 撮影用に、既に割れている石を使いました。
by himaru73 | 2008-06-10 21:18 | 石屋道具

日常の出来事あれこれ。  ときどき「石」。


by himaru73